2013年2月6日水曜日

Zenyatta Mondatta / The Police


気がつけば2月になってました。1月はポリスばっかり聞いてましたが、まずは80年発表のこの作品から。「Zenyatta Mondatta」というタイトルについては、調べてみると日本語の「禅」からとったとか、他の言語で世界の頂点を意味する言葉から引用したなど、諸説あるようですがはっきりとはしていないみたいです。単純にゴロが良いからこんなタイトルにしてる気もしますが…

このアルバムは過密なスケジュールのツアーの合間を縫って制作されたものだそうで、当のメンバー達はそこまで納得のいく出来ではなかったらしく、特にスティングはアレンジ面での不満を強く口に出しています。ポリス解散後、一時的にメンバーが再集結した際の録音で、「Don't Stand So Close to Me」や「De Do Do Do, De Da Da Da」等このアルバムからの楽曲が残されていることや、Stingが自身のソロ活動でZenyatta Mondatta収録曲のアレンジ違いを演奏したことからも、作り手本人からすればかなり消化不良感の強い作品であったことが伺えます。

確かにインスト曲が2曲、ほとんどボーカルが裏方に徹している曲が2曲あり、かなり地味な印象は拭えないです。またそれらの曲が後半に集中しているため、尻すぼみな感じも受けました。実際、ポリスファンの中ではこのアルバムが一番微妙とする人も結構いるみたいです。


とは言え、前半の完成度の高さには正直驚きました。さすがにヒットしたシングル2曲の「Don't Stand So Close to Me」(邦題は「高校教師」、相変わらずお金をかけないPV)と「De Do Do Do, De Da Da Da」は当然なのですが、コーラスの効いたギターの和音が肝となっている「Driven to Tears」~「When the World is Running Down, You Make the Best of What's Still Around」や、陽気な曲調の「Canary in a Coalmine」、イントロのドラムが非常に冴えている「Bombs Away」などを聞くと、曲順がもうちょっとバランス良くなるとかなり評価が変わっていたのではないでしょうか。

サウンド面では、前二作と比較すると、ドラムの音色が若干打ち込みに近い音になっている感じがしました。また楽曲もギター・ベース・ドラムといったそれまでのシンプルな構成から、シンセを導入し始めたことにより、この作品以降の演奏技術を前面に押し出すというより、楽曲としてのグルーヴ感をそれまで以上に重視したアレンジに繋がっていきます。


ちなみに「De Do Do Do, De Da Da Da」は日本語詞バージョンが存在したり、他のアーティストにカバーされており、「よく知らないけどサビのメロディは聞いたことある気がする」という人もいるかもしれません。というか俺がそうでした。このPVを見ると、まだこの頃は仲良かったんだろうな…と思わずにはいられません。音楽グループが仲良し集団である必要性は無いのでしょうが、それでもファンとしては殺伐とした雰囲気よりも和やかな雰囲気でいて欲しいものでしょうからね。

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